ベルリンPhotoautomatクロニクル

ドイツ、ベルリンでのドタバタ日記。

ベルリンの胃袋:秘伝我が家のボルシチ、そして袋に入った赤い粉の思い出

我が家に代々伝わるレシピのひとつ、それがボルシチでございます。

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ボルシチご存知の通り、ロシアとかウクライナが発祥と言われていますが、ポーランドでもボルシチとグヤーシュをよく食べるので「いや、ポーランドが発祥だ」と譲って聞かないんですけど、とにかくスラブの国々ではどこでも食べられていますよね。

 

実は日曜から「今週、どっかでボルシチにしてやるぜ」と意気込んでて、昨日の昼間から準備をしていたんですが、昨日夜ご飯にサラダを出したらドイツ人の彼氏のび太くんが「え?今日ボルシチじゃないわけ?」と文句言いたげだったので「てやんでー、ボルシチはそう簡単には行かねいんでーい」とその意見をはねつけておきました。ま、作り方、簡単なんですけどね。

 

⬛︎「ボルシチの肉、それは一筋縄でいかないんだ」byロシア語の先生

大学でロシア語を1年勉強していました。

授業で得たことは、手元に残った教科書と、2ページしか書かれていないノート、そして挨拶くらいですかね。最初にアルファベットの読み方を勉強したら、先生が「じゃあ、飲み行っちゃおっか、ウォッカ!」と飲みに行くことになりました。

まあ、そんな調子で授業らしいことを一度もしたことがないのですが、ノートに書かれた2ページは「ボルシチの作り方」でした。

先生が「うーん、じゃあ何から話そうかね。料理とか好きでしょー?先生のボルシチの作り方教えちゃおっか。先生のボルシチはお母さんも大絶賛で一番美味しいって言ってくれるんダヨー」と90分の授業、延々とボルシチの作り方について話してくれました。日本語で。

先生のボルシチヒレ肉を使うそうですが、「肉をバカにしちゃいけない、2時間下ゆでをして、アクを取り除き、それからやっとボルシチが作られるんだ」「このプロセスをお母さんは待てなくてすぐ煮込んじゃうから美味しくできないんダヨ」と肉についてめちゃ熱く語られた記憶しかありません。「ボルシチの肉は一筋縄ではいかないんだ。」先生の名言です。

 

⬛︎袋に入った「ボルシチ」という名の赤い粉フェミニストクッキングの思い出

ボルシチ」の準備のために1キロの豚肉の塊を冷蔵庫から出した私にドイツ人の彼氏が言った言葉。

「うわー、俺のボルシチの思い出と言ったら袋から出てきた赤い水、という強烈な思い出しかないぞ」

彼氏の元彼女はポーランド人である。この元彼女、会ったことはないんだけれど、何かと強烈な話題を振りまいてくれる(元彼女の「最大のライバルであり双子の妹」とは一緒に飲んだことさえあるけど)

この元彼女、ベジタリアンフェミニスト、女は料理なんてするもんじゃない、と食べ物はすべてレトルト、という人。ま、あんまり食べ物に興味ないのかね。

「ある日、ポーランド語で書かれた紙の袋とスプーンをテーブルに置かれて、マグカップにその粉を入れて熱湯を注いで『はい、ボルシチだよ』と言われた。中身はビーツの味がするすげー塩っぱい赤い水だった。もちろんベジタリアンだったよ。」

 

⬛︎しょんべん横丁のロシア人の老女のバー

ボルシチのことを話すと、どうしても語って置かなければいけないのがしょんべん横丁に昔あったロシア人の老女二人のバー。どうやら親子で経営していたようだけれど、母親もしわくちゃのおばあさんだったけれど、娘の方も相当年を取っていたらしい。

このロシアバー、置いているものはウォッカと焼いたピロシキボルシチだったとか。

 

⬛︎では、秘伝我が家のボルシチ

確かに肉が大事、ということは当たっています。

塊肉を1回煮て、アクと油をしっかり取るんです。こうすることで味がすっきりして美味しいスープになります。

このボルシチが我が家に伝わる、というのは話せば長いんですけど、子供の時、今夜はボルシチ、と聞くとワクワクしたもんです。

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◯材料◯

  • にんじん…3本、大きめに切る。皮をむいて別にとっておく
  • 豚の塊肉…1キロ、大きめに角切り
  • じゃがいも…5個
  • たまねぎ…5個、半分に切っておく
  • たまねぎ…1個
  • にんにく…2個、1個はすりおろし、1個はつぶしておく
  • 黒胡椒…10粒
  • 塩…大さじ1
  • 塩…小さじ1
  • バター…大さじ2杯
  • トマト…角切り、1個
  • 水…1.5L x 2
  • エシャロット…2個、みじん切り
  • ローレル…4枚
  • ビーツ…3個、三日月切り

◯レシピ◯

  1. 水に豚肉を入れ、沸騰する手前まで待ち、沸騰したら弱火にして5分ほど煮る。水は捨てる。
  2. 圧力鍋に水に豚肉、にんじんの皮、たまねぎ、つぶしたにんにく、ローレル、塩小さじ1を入れ、圧がかかったら弱火にして10分ほどたったら火を止めて放置する。鍋が冷えるまで待ち、浮いた油分を半分くらい捨てる
  3. 大きめの鍋にバター、すりおろしたにんにく、エシャロットを入れて軽く炒める
  4. 大きな鍋に圧力鍋の中の豚肉とスープだけを移し、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、トマト、塩を入れ、火が通るまでゆっくり煮込む
  5. 最後にビーツを入れて、ビーツに火が通るまで煮込む

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